近江屋の屋号は近江商人から由来しています。
近江商人とは、近江国(現在の滋賀県)に本家を置き、
他国へ行商して歩いた商人の総称で、日本3大商人のひとつとされています。
近江国は中山道、東海道、北国街道などが交わる交通の要衝地であったことから、
商業が全国的にも広まったと言われています。
近江商人は商業活動を行う際に、一定の利益を集めたあと地域の発展や社会貢献のため
資金や資材を地元に還元した独自の経営スタイルで地域の経済や文化の発展に寄与し、
社会的な地位や信頼を築きました。
初代 北条敏雄は中山道を使い蕨にたどり着き、
洋服や寝具などを取り扱う総合衣料店として創業しました。
近江商人の「三方よし」の言葉通り売り手の都合だけではなく
買い手が心の底から満足し、商いを通じて蕨という
地域の発展に貢献をするため、日本橋まで自転車で毎日通い
より良いものを提供できるように商品の
仕入れを行っていました。
二代目 北条浩司からは呉服専門店として営業を続けていますが
現在も「三方よし」の理念は変わらず
より良いものをお客様へご提供できるように努めています。
蕨は日本で最も面積が狭く、人口密度の最も多い市です。
江戸時代には蕨宿があり中山道の宿場町として
栄えていました。
そんな蕨で昭和21年 終戦の翌年に敗戦の混乱の中、
次代を担う若者たちを勇気づけるために
「成年式」が行なわれ、
昭和23年には国民の祝日「成人の日」が制定され、
現在全国で行われている成人式の基礎になったと
いわれています。
昭和54年1月15日には「成年式発祥の地記念像」が
建立され現在も式典終了後には多くの新成人の
写真撮影スポットとなっています。